■『人間が好き』出版記念油絵展 |
2階には昭和時代の田川の街、炭住や炭坑跡地など、3階には植木さんの家族や肉親、近所の人々を描いたものを展示。私は昨年11月以来だが、大半100号をそれぞれ10点ずつ並べてみると、やはり原画の持つパワーをビシビシと感じる。
絵を描くのはきっと楽しい作業なのだろうと想像してしまいがちだが、縦にすると背丈を超える絵を前にしてその細部にまで目をこらすと、それが楽しさと同時に巨大な苦しさの「産物」でもあることを感知させられてしまう。
人は、何故絵を描くのか──。
答えは無いのかも知れないし、観る人それぞれが導き出せばいいことだろうが、描くことの快楽と苦痛を共に身もだえするように感じさせつつ、改めてその問いの前に私たちを立たせる力を植木さんの絵は持っている。
ともあれ、直枝さんの言葉が胸にしみた。
「夫の才能は、ともかく描き続ける、というところにあるんです」
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油絵展は11〜19時、21日(土/17時まで)まで。16日は17:30よりオープニング・パーティあり。取り込んでいない時間なら、植木さんに似顔絵を描いてもらえます。


