■12年目のヤマボウシ |
朝、2階の窓を開けてびっくりした。
枝先がベランダを越えるほどになったヤマボウシに、真っ白な花がびっしりと咲いている。
ヤマボウシはこれほど花をつけるのか。
根元上部から6本に枝分かれして、これまでは毎年、そのうち1本がまばらに花をつけるだけだった。
もともと紅葉の色合いが好きで花にはそれほど関心はなかったのだが、全く花をつけないのなら何本か間引いてしまおうかと、何年も思った。
問題は、花をつける枝のみがだらしなく広がって不格好で、あとのはすべて美形だったこと。
どれも伐るには惜しい。
ヤマボウシの花は中空を行くもののために咲く。
12年が経ち、ようやく土地に馴染んだのか、それとも空に向かう自分本来の姿を見つけたのか。

