■茶番参院選を前に |
寄り道して海でも眺め頭を冷やそうかと周防灘沿いの豊前松江駅側にそれたが、小道を伝ううちにむしろ海岸部を離れ、のんびりとした里に紛れ込んだ。
ふと、小川の橋のたもと、石柱が目に入った。「従是(これより)西 築城(ついき)郡/従是東 上毛(こうげ)郡」。これは旧郡境石(郡界石。いつ頃のものか?)で、この道は旧街道だ。そばにはそれらしい家屋が炎天下に佇んでいる。
元々こういうものにあまり目が行くほうではないが、尖閣諸島の国境石というわけでもなし、庶民の往来や暮らしが感じられ好感が持てた。
──さて、人の鼻面を取って引き回すのが大好きな連中が勝ち誇るだけに終わり(おそらく)、あれよと見る間に、自由な往来や平穏な暮らしをいずれ失う結末(勿論、いつか来た道)にならなければいいが。


【市内で知られる古道には、古代より敷設された宇佐街道、近世初期細川氏によって新たに設けられた中津街道があります。この両街道が合流する広山より西1キロメートルの地点に小河川境川が流れています。この川が旧豊前国上毛郡と築城郡との郡境で、橋のたもとに設置されていた道標が郡界石といわれるものです。
律令時代に、郡が設けられてから両郡の郡境に大きな移動があったとは考えられませんが、郡境の道標は時の流れとともに何度かの造り替えが行われたと考えられます。現存の郡界石は江戸時代のもので、戦前道路改修の際隣接する邸内に移設されています】(豊前市公式HPより)
ちなみにこの辺りは豊前市船入(せんにゅう)だと思うのだが、近くの信号もバス停も「舟入」と表示されていて、読みは同じ(舟を「せん」とするのは無理)。それなりの由来のある地名だろうが、どうなっている、豊前市?