■『福岡地方史研究』第52号(特集:黒田家と福岡・博多 2)刊行 |
福岡地方史研究会は1962年発足、52年の歴史を持つ全国有数の民間歴史研究団体だ。現会員数約120名。『福岡地方史研究』はその年報で、私は前に在職した会社で第40〜48号、花乱社として第49号から制作・発売を手掛け、今号で13冊となった。このところ問い合わせが増えてきたが、バックナンバーも取り扱っている。

【主要目次】
●特集
官兵衛がつくった博多、長政がつくった福岡 [石瀧豊美]
黒田家と福岡の神社 [安藤政明]
「世俗禁忌」について [寺崎幹洋]
福岡光明寺了空の平戸への移転について──黒田長政との意外な関係 [鷺山智英]
幻の怡土郡 “井原藩” [有田和樹]
鎮西宇都宮(城井)氏の滅亡──軍師官兵衛の本質 [師岡司加幸]
[史料紹介]「豊後石垣原軍略記」──〈九州の関ケ原〉黒田如水と大友義統の合戦を記した軍記 [守友 隆]
高取焼創業の謎 [副島邦弘]
●研究ノート
江戸で茶道南坊流を広めた旗本・安藤次右衛門定房 [松岡博和]
[聞き書き]激動の時代を生きて 続──共産党一九五〇年代活動を中心に [山部英達]
●研究余滴/歴史案内/歴史散歩
博多津と今井津の祇園祭り [佐々木哲哉]
ロマンと歴史の謎・相島 [今村公亮]
相島訪問記 [松本正子]
●その他
第7回 金印シンポジウム in 志賀島報告/古文書入門講座/[書籍紹介]『姫路が生んだ戦国の智将 黒田官兵衛』/短信往来
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「入会の敷居が高そう」といった話を聞くことがあるので、ここで入会案内を掲げておこう。
福岡地方史研究会入会のお誘い ★研究者でなくても歓迎!
福岡地方史研究会は、福岡にあって地方史・郷土史に関心を持つ人々によって結成された、民間の自主的な研究団体です。福岡県立図書館の研修室でほぼ毎月1回の定例研究会(卓話発表)を開いています。
昭和37(1962)年の発足以来、これまで52年の歴史を持っています。会報の発行は52号を数え、例会の累計は561回を超えました。
発足以来、学界と在野の交流によって、また会員相互の研鑽によって、地方史研究の発展・深化を図ることを目的としています。
したがって、会員個々の研究テーマは、筑前地域を主たる対象としつつも、必ずしも福岡県の地方史に限るものではなく、関心は県外にも及んでいますし、また、広く文化史・社会史あるいは民俗学の研究者の参加もあり、対象となる時代も原始・古代・中世・近世・近現代と、各時代の研究者を含んでいます。
会員の中には、大学その他の研究機関や、地域の地方史研究グループに所属したり、それを主宰している人々、論文・研究書その他の著書を公にしている人々、古文書の整理・読解に取り組みながら、史料集の刊行に成果をあげている人々もいます。
対外的には、福史連(福岡県地方史研究連絡協議会)に所属して県下各地の地方史研究団体と交流・協力する他、会員個々が福岡県立図書館の各種事業・調査、あるいは『福岡県史』や市町村史誌の編纂に協力するなど、外部的な活動に積極的に取り組んでいます。
福岡地方史研究会では、月1回の定例研究会(原則として第4土曜日)の他、年1回の会報発行によって、会員が研究成果を発表する機会を設けています。また、有志による「古文書を読む会」の活動は『福岡藩朝鮮通信使記録』の刊行に結実し、2001年2月、福岡県文化賞を受賞しました。
会員資格にはいかなる制限もありませんので、地方史研究に興味を持ち、研究を進める上で指針を得たい、史料の所在について情報を得たいという方、定例研究会その他に参加して継続して話を聞きたい、勉強したいという方は、どなたでもふるってご参加下さい。
入会希望は、花乱社・別府宛メールを下さい。→beppu@karansha.com
年会費は5000円(会報1冊代金含む)です。
*関連記事
→『福岡地方史研究 第51号 特集:黒田家と福岡・博多』刊行
→福岡地方史研究会の新年会における秀村選三氏
→石瀧豊美氏(福岡地方史研究会会長)、福岡市文化賞受賞
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