■駆け込みくじゅう紅葉登山 |
長者原登山口の駐車場に着いたのは9時過ぎ。もう紅葉真っ盛りには遅かったことが知れるが、ここに車を止めるだけでいつも胸が高鳴ってくる。

三俣山北部を進む雨(あま)ガ池コースを選ぶ。途中の尾根付近に雨が降ったら水が溜まる湿地があり、これが雨ガ池。遠くに、ミヤマキリシマで知られる平治岳(ひいじだけ)。

くじゅう各山の登山基地であり、国内最大級の面積を有する湿原・坊がつるの全景。九州の山好きなら誰もが胸躍らす場所だ。

坊がつるの端に到達すると、画面はこうなる。尖った山頂は、くじゅう山群で私の一番好きな大船山(たいせんざん)。山頂下の火口跡・段原(だんばる)付近の草紅葉は、一度観たら忘れられない(→「水」の話)。


坊がつるより望む三俣山南峰。どの方向からも三峰に見えることから三俣山の名があるが、実は主峰と三つの外輪山からなる四峰の山体。やまなみハイウェイからは荒々しい山容に見えるけれど、山頂部一帯は草原歩きの趣があり牧歌的だ。

リンドウか。

坊がつるで休憩中、次々に飛行機が飛び去る。陸上自衛隊の日出生台演習場がすぐ近くだ。
ここで、坊がつるから1時間半かかる大船山を諦め(スタートが30分遅かった)、三俣山南部を回り込むすがもり越経由で戻ることに決め、少し早い昼食に。もうだいぶ秋を味わったことだし……。

北千里浜付近。ススキが秋の花のように輝いている。

すがもり越(ここにはかつて茶店兼山小屋があった)から見上げる三俣山西峰。ササの緑の鮮やかさに惹かれ、山頂一つも踏まないのは心残りなので、ここに取り付く。

三俣山西峰の頂から眺める九重連峰。

同じく三俣山主峰(左)・南峰方向を眺める。左手下部に小さく、登山中の人たち。

もうすぐ長者原に戻り着く。実質6時間半歩いたか。


帰路、黒岳下の男池(おいけ)を経て、白水(しらみず)鉱泉(→「水」の話)に天然炭酸水を汲みに。戻り道で雲が気になり、男池駐車場にて。

[おまけ]これを書いている途中、ベランダで一服。ふと眼に入った我が家のヤマボウシの一葉。身近にもしっかりと秋が零れていた。

[11.3最終]
●よかったら2015年の大船登山記事も読んでほしい。御池の紅葉写真あり。
→くじゅう・大船山、御池の秋 2015
→花乱社HP