■火点し頃寸景──週替わりの夕暮れ[10.4] |
いつものウォーキング路で西空を大きく遮る物がない場所に来た時、予測は良い方向に裏切られた。
![■火点し頃寸景──週替わりの夕暮れ[10.4]_d0190217_22104137.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201510/04/17/d0190217_22104137.jpg)
西ノ堤池に着いた時も、太陽は、いつか観たSF映画(『第五惑星』だったか……)のように、違う太陽系の主のごとくに不思議な形をした雲を従えていた。
池の周囲ではさすがにツクツクボウシの声も無く、虫の音も幾らか楽器の種類が減ったように感じる。ふと、ラジオ・テレビも無く車も走っていない世界で、そうした音色だけに包まれて眠りにつきたいと思う。
![■火点し頃寸景──週替わりの夕暮れ[10.4]_d0190217_22105762.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201510/04/17/d0190217_22105762.jpg)
池を周回するごとに夕暮れは様相を変える。
これがクライマックスという状景を確かめた私は、今日の夕焼けには80点を出そう──贅沢かな──と独りごちつつ、立ち止まって夕空に眺め入っている中年カップルを遣り過ごした。彼/彼女の胸にも、微かに何かが点った気がした。
![■火点し頃寸景──週替わりの夕暮れ[10.4]_d0190217_221208.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201510/04/17/d0190217_221208.jpg)