■清楚で平和な……週替わりの夕暮れ[1/31] |
残念ながら西空は薄曇りだが、うっすら棚引いている雲が空の広がりを感じさせてくれる。
![■清楚で平和な……週替わりの夕暮れ[1/31]_d0190217_2219951.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201601/31/17/d0190217_2219951.jpg)
![■清楚で平和な……週替わりの夕暮れ[1/31]_d0190217_22192489.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201601/31/17/d0190217_22192489.jpg)
蒼いキャンバスにピンク色の水彩を流し込んだような、清楚な夕暮れ。
![■清楚で平和な……週替わりの夕暮れ[1/31]_d0190217_22194898.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201601/31/17/d0190217_22194898.jpg)
久しぶりに谷川俊太郎の詩集を開く。もう40年以上私の本棚に収まっているのは、『うつむく青年』(山梨シルクセンター出版部、1972年)。
平和
平和
それは空気のように
あたりまえなものだ
それを願う必要はない
ただそれを呼吸していればいい
平和
それは今日のように
退屈なものだ
それを歌う必要はない
ただそれに耐えればいい
平和
それは散文のように
素気ないものだ
それを祈ることはできない
祈るべき神がいないから
平和
それは花ではなく
花を育てる土
平和
それは歌ではなく
生きた唇
平和
それは旗ではなく
汚れた下着
平和
それは絵ではなく
古い額縁
平和を踏んずけ
平和を使いこなし
手に入れねばならぬ希望がある
平和と戦い
平和にうち勝って
手に入れねばならぬ喜びがある
流石に谷川俊太郎も若いが、さて、昨今、「平和」の退屈さに耐えきれなくなった者たちがはびこっているのではないか。
![■清楚で平和な……週替わりの夕暮れ[1/31]_d0190217_2220776.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201601/31/17/d0190217_2220776.jpg)