■道すがらの光景──週替わりの夕暮れ［4/24］

　どういう色にしようかという場合、山吹色という選択肢（或いは色呼称）は外すことができない。黄色は確かにシャープだが逆に見逃されるし、オレンジや橙色では個々人の色感覚にかなり幅がある。
　後で調べると、八重山吹のようだ。

　西ノ堤池周辺の樹の中で、お気に入りの一つ。樹の傍で、散歩中の中年女性二人が、新芽がどうとか話していた。確かに新芽が立派に生えそろっている。二人を追い越しつつ私は、樹形から否応無く「新芽トゥリー」と、誰も笑わない駄洒落を呟くしかなかった。

　先週（→フツーの夕暮れ、その効用）も取り上げたレッドロビン──カナメモチとオオカナメモチのハイブリッド──の花が賑やかだった。

　この園芸種は何だろう？（と書いたら、何人かからラベンダーの一種と教えられた。単純でした、済みません。フレンチラベンダーのようだ）

　だいぶ前から気になっている、花壇の中の枝振り。枯れてしまったのか、今から花を咲かせるのか。それにしても、どうしてこんな混線状態に……。

　私の本命は勿論、落日模様。ずっと春霞に包み込まれていた太陽が、ようやく最後にピンク色の笑みを浮かべてくれた。

　［5/1最終］