■これ以上戦うのはごめんよ──そして週替わりの夕暮れ[7/3] |
あんたの道筋が
交差することはない
あんたの好きなものと
あたしの好きなもの
どうして二人ともいいんだってことになれないの?
勝ち取る価値のあるものがまったく残らなくなるまで
攻撃と防御を繰り返して
あんたのプライドと
あたしのプライド
もういい加減にして
これ以上戦うのはごめんよ
あたしの深い悲しみの果実を
この手から取って
あんたの手の中に収めるがいいさ
みんながお楽しみを求めているのに横になってるのは
楽じゃない
全然気が休まらないよ
生きていくなんて面白いことじゃない
絶え間ない献身で
水と電力を確保して
お金は全然残っちゃいない
どうして息をつくことすらできないわけ?
これじゃ過労死しちゃう
これ以上戦うのはごめんよ
──ALABAMA SHAKES「DON'T WANNA FIGHT」
数年前のこと、社会人になって一人暮らしを始めた娘が、しばらく経って、保険だ年金だと支払いを責め立てられた時に言ったひとこと。
「生きてるだけで金がかかる……」
話の「道筋」が全く違うかも知れないが、この歌詞を見るとその言葉を思い出す。
つまるところ──我が娘に限らず我々は、年貢を納め、唯々諾々(いいだくだく)と「お上」に従っているだけだろう。
ともあれ、この差別と憎悪と排除の時代、──「あんたとは違うんだよ!」ではなく──「どうして二人ともいいんだってことになれないの?」という歌詞は意味深い。
*
長雨の間隙を縫うような晴れ間、遠くの景色もどこか湿り気を帯びている。
夏の準備は整ったようだ。
![■これ以上戦うのはごめんよ──そして週替わりの夕暮れ[7/3]_d0190217_21351259.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201607/03/17/d0190217_21351259.jpg)
たっぷりの雨、打って変わっての強い日差しに、植物どもはどれほど喜んでいることか。
ならば、こちとら人間も夏を待ち構えるしかない。
![■これ以上戦うのはごめんよ──そして週替わりの夕暮れ[7/3]_d0190217_21352594.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201607/03/17/d0190217_21352594.jpg)