■胸が無性にざわつく、この国──「朝日」素粒子から |
「朝日」を取っていても見ていない人が多そうだ。勿体ないよ。
素粒子
●27日
世界一、世界一。未来、未来。我らが首相はおとぎ話をつむぐ。今日のご飯に事欠く子どもに聞かせられようか。
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任期延長もさもありなん。首相の演説に立ち上がって拍手する自民党議員たち。夢見心地の忠誠競争は某国並み。
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つまり架空の話だったか。内閣法制局が安保法を決済したのは5月0日。幻想の集団的自衛権、現実に動き出し。
●28日
これほど米軍の負担をしても「払っていない」という。粗雑な論戦で選ばれそうな米大統領。日本人にも1票を。
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未使用点滴にも小さな穴。院長が「やや多い」という48人の死亡。胸が無性にざわつく。横浜の病院で4階の怪。
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少女ははかない夢を託し、青年は〈身捨つるほどの祖国〉を問う。その1本が照らし出す。マッチ製造が風前の灯(ともしび)。
写真が何もないのは寂しいので、2カ月前に撮ったのを遣い回しておこう。7月22日、福岡市南区大橋にて。
風に舞い上げられたプリーツスカートのような……夢見心地の雲は忘れがたい。
無性にざわつくためではなく、胸は、「もののあはれ」に触れてざわめくためにある。
