■雲か炎か──週替わりの夕暮れ［10/9］

　台風が過ぎ、ようやく秋めいた清冽な一日となった。
　夕刻、何処に向かって進めばよいかは、雲が教えてくれる。

　西ノ堤池には、水面を掠めてくる風、コオロギたちのてんでにの合唱、黙々と歩く人・走る人、そして留まることのない雲の変容。

　雲が、油山ですら簡単に覆ってしまうほど巨大であることに、今更ながら驚く。そして、ちっぽけな自分ながらその大きな風景を見渡せることにも驚く。

　「立ち位置」という言葉を、我々は寄ってたかって手垢にまみれさせてきた。元々、武道で使われてきた言葉。次はどう動くか──それを身体自身に問うための所作のことか。どのみち他人や米国を追随するだけのことなら、何も武張った物言いをする必要はないだろう。

●10月２日
　先週は街宣車のことから書き始めたばかりに、夕暮れの話まで行き着けなかった。
　この夕暮れは、四方八方に文字通り反映され、どの方角を見てもオレンジ色の雲があった。

　炎上する想い。

●９月27日
　事務所ビルから。ふと、一服したくなる瞬間。