■連夜、燃えて──週替わりの夕暮れ［8/5・6］

　もう１年前位からだろうか、今利用しているexcite.サーバーが、「新しい管理画面を使え」だの「この管理画面はサポートを終了している」だのという表示が出てきて煩い。ともすれば、接続の度にパスワード入力を要求してくる。まるで安倍・菅主導一強政権による苛めみたいだ。
　ちなみに私自身は──若い頃は決してそうは思っていなかったが──新しいものには飛びつかない（今更な話だろうけれどスマホも勿論不所持）、できるだけ物は長く使おうとする、昨日までやって来たことは余程のことがない限り変えたくない──要するに単なる頑固おやじ。
　例えば、メーカーというのは、「より○○○を追求して○○を見直しました」などと好き勝手にリフォームだのリノベーションをして、自ら「定番」だとしてきた商品を廃するもの。いちいち付き合っていられない。とりあえず日本企業のことで言えば、「企業倫理」などという言葉を、あなたは真に受けたことがあるだろうか？

●８月５日
　２年前、ハノイで見掛けて以来、暑い時季、この花（サルスベリ）に眼が行く。今年も赤い花・白い花で満開だ。だけど、はて、昨日、これをどこで撮ったのか……。
参考→“東洋のパリ” はスクーター・サーキットだった──２〜６日・ハノイの旅。サルスベリの花に行き着くまで時間が掛かるよ。

　事務所ビル（中央区舞鶴）より。オレンジからピンクへ──久し振りに、大好きなこの夕焼けの色の展開。

　すぐそばの夕空も、時々、こんな色合いに燃える。

●８月６日
　嵐（台風）がやって来るとか。とりあえずは、風があって気持ちがいい。
　モノ・トーンの景色の向こうに、郷愁（ノスタルジック）色のブルーが。時には、「波風」も立った方がいいのではないか。

　西陽が、視界全てに黄色みを加え、風景に長い影を落とす。ワシワシワシワシ……。アブラゼミ全盛のこの池に、雄々しくもクマゼミが一匹、名乗りを上げるが如くに鳴き始めた。

　時刻は夕暮れ、立つは水辺──空があり、落暉（らっき）があり、雲がある。

　東側には、重そうにして軽やかな夏雲。

　饒舌な西空に別れを告げて、西ノ堤池を去る。

　帰り道。私の主義に反するが、日没の位置が歩くのと逆方向だったので、何度も振り返らなければならなかった。だが、主義を曲げるだけの価値はあった。

　夕暮れの終わり──宇宙のほんの片隅で、私はそっと命を寿（ことほ）ごう。










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