もう9月に入った。 この、いわば夏休み期間に本を2冊出した。
一冊は、岡田哲也さんの『詩集 花もやい』(A5判変型、114ページ、上製本、本体価格2000円)。岡田さん(出水市在住)とは、2011年8月にエッセイ集『憂しと見し世ぞ』を刊行して以来だ。 制作途中もほとんどそう意識することはなかったが、実は花乱社として詩集を出すのは初めてだ。
私にとって、詩集の制作・出版については『一丸章(あきら)全詩集』での経験(→『一丸章全詩集』について)が大きい。もうしばらくお会いしていないが、一丸の弟子であり編者の龍秀美さんとの7年(制作期間)という時間は、私の貴重な財産だ。
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詩集に関しては、詩本文と相俟ってその佇まいも “作品” の重要な構成要素となる。 学術書は仕方ないと思うが、私は、あのA5判(天地210×左右148ミリ)というサイズがどうも気に入らない。妙に横広くて、収まり返って見えてしまう。
今回、左右の148ミリを3ミリ分カットした。たった3ミリだけれど、それだけで表紙の表面がシャープになり、どこか緊張感が漂う。
詩集においてはさらに、とりわけ本文の組み方及び紙質、装丁が重要となる。何より美しくなければいけない。