●11月14日ビルの谷間で隠れん坊でもしているような雲たち。
如何にもロマンティックな色合いだが、眼に見えたままの微妙なグラデーションを写し取るのはなかなか難しい。![■飛行機雲とぶっちぎり女性ウォーカー――週替わりの夕暮れ[11/14-17]_d0190217_21420873.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201911/17/17/d0190217_21420873.jpg)
●11月17日
西ノ堤池へのウォーキング。空には、通過時間が異なる、2グループによる飛行機雲。夕暮れ空には、たとえ飛行機雲でも、あった方が画面に動きや奥行きが出ていいのだが、『宇宙戦艦ヤマト』にも『エヴァンゲリオン』にも行き会わなかった世代だからだろうか――松任谷由美のセンチメンタリズムにも、この場合は付き合いたくない――、戦闘機が残していったものを何らか謳おうという気は起こらない。あのヴェトナム戦争で、ナパーム弾に追われた裸の子供たちの報道写真を見てしまったからには。![■飛行機雲とぶっちぎり女性ウォーカー――週替わりの夕暮れ[11/14-17]_d0190217_21425838.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201911/17/17/d0190217_21425838.jpg)
ふと気付くと、誰かが、ウォーキング中の私の左横に並んできた。
背後から迫ってくる気配は感じていて、何となくランナーだろうと思っていたが、歩いているヤツだ。
暫く経った背後からの一瞥で、おかっぱ頭の女性だと知れた。私よりやや背が高くて170センチ台前半の身長、多分、20代だろう。軽く拳を握って腕を大きく振り、前傾姿勢でストライドの大きな歩き方。決して競歩的ではないが、そのスレンダーさで空気を切り裂いているふう。![■飛行機雲とぶっちぎり女性ウォーカー――週替わりの夕暮れ[11/14-17]_d0190217_21431657.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201911/17/17/d0190217_21431657.jpg)
その後、本気になって何周かは、離されまい、そのうち追い付き追い越してやる、と思ったが……。完敗だ。
ともかく彼女は、この西ノ堤池周辺ではお目にかかったことのない「歩き手」だった。
お前は全力で歩いているか――久方ぶりにそう思わせられた宵。
おまけで、今朝起き抜けに見掛けた虹の写真を。廊下の窓からなので、あやとりの如き電線の並びがちょっと邪魔だけど。![■飛行機雲とぶっちぎり女性ウォーカー――週替わりの夕暮れ[11/14-17]_d0190217_22335989.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/201911/18/17/d0190217_22335989.jpg)
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