■「同じ時間と空間に人間がひしめき合い、リアルな体験をできる演劇の強みが、今は弱点になっている」──最近の新聞記事から |
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2020年 04月 08日
*以下は全て「朝日新聞」より。 ●「消えかける 劇場の灯」 井上秀樹・藤谷浩二/3月27日 戦中戦後の混乱期でも続いてきた舞台芸術はいま、先が見えない状況だ。矢野さん〔演芸評論家・矢野誠一〕は、文化イベントが自粛を求められるのは「演劇や音楽は生活必需品じゃない、という意識があるから」と指摘する。(略) 大笹さん〔演劇評論家・大笹吉雄〕は「疫病で演劇が打撃を受けるのは(1918年から20年の)スペイン風邪以来ではないか」と話す。危機の渦中にあるいまの演劇は「スタートラインに戻る」と大笹さんはみる。「芝居って何か、続けていくために何をモチベーションにするかを突き詰める時期じゃないか」 児玉竜一・早稲田大教授(歌舞伎研究)も現状を「米ブロードウェーや欧州の劇場も閉まり、演劇史でも大きな事態」ととらえる。「同じ時間と空間に人間がひしめき合い、リアルな体験をできる演劇の強みが、今は弱点になっている」 ●「虚飾がはげ落ちる日本」 山猫/3月28日 新型コロナウイルスをめぐる騒動は、様々な分野で表面を覆い隠していた虚飾を剥がして、真の姿をえぐり出すきっかけとなるかも知れない。 まず昨年12月の月例経済報告。「緩やかに回復」と戦後最長の景気拡大が続いているとの認識を変えなかった。昨年3月の時点で、景気動向指数が「悪化」を示していたにもかかわらず、である。(そして株価…、コロナで消えた外国人需要抜きでの今後の経営力…、東京五輪パラリンピック…、東京電力福島第一原発の汚染水…略) アベノミクスは、日本の政治や経済がうまく回っているかのように取り繕ってきた。今回の騒動が、国のあり方や将来ビジョンを真剣に考える出直しの機会となればよいのだが。 ●差別扇動 思想ではなく「危ない凶器」 深沢 潮(作家)インタビュー(宮田裕介)/4月1日 深沢さんは在日韓国人として生まれた。ヘイト本が並ぶ現状について、「絶望を感じます。書店は『右』『左』といった思想のスタンスでとらえているかもしれませんが、私にとっては、『危ない凶器』を売っているようなものです」。出版界や書店がどうなってほしいかという質問に対しては「弱い立場の人が、無意識の差別を受け、娯楽的に消費される状況はなくなってほしい」と訴えた。 ●「風景論」今こそ再検証を──映画評論家・松田政男さんを悼む 石飛徳樹/4月1日 批評は今、社会を変革する役割を放棄している。平沢〔剛、映画研究者〕は「現代的な体制の起源をたどる意味で70年代研究が盛んになり、松田も国際的に評価されてきた」と話す。「東京五輪から大阪万博への道を歩もうとしている日本でこそ風景論を再検証すべきです」 ●「儚さの美学」裏にある悲しみ ピーター・マクミランの「詩歌翻遊」/4月8日 散ればこそいとど桜はめでたけれ うきよになにか久しかるべき(『伊勢物語』82段) 〈散るからこそ一層桜はすばらしいのです。この無常の世に、何が久しく永らえるでしょうか(いいえ、永遠のものなどないのです)〉 儚いからこそ桜はよいと言ってみせるこの歌の美学を「儚さの美学」とでも呼ぼうか。永遠性と強く結びつく西洋の美と、儚さの美は正反対のものだ。ただし、この歌の「儚さの美学」の裏側には、栄達に背を向けた平安貴族たちの悲しみや絶望がある。 この歌のことを見つめ直してみて、私にとって日本の美学が興味深く感じられたのは、ただ西洋のそれの対極にあるためだけではなく、普遍的で深い真実に満ちているからだと実感した。それは、人生の核心にある痛みと悲しみを理解させてくれた。 ●「バッハが教えてくれた本物の強さ」鈴木雅明(古楽団体BCJ音楽監督) 編集委員:吉田純子/4月9日 「古楽器は今の楽器に比べ、明らかに制約が多い。音が小さく、演奏も難しい。緊張を強いられる。でも、そんな葛藤の中でこそ生まれ得る、本物の克己の力がある。苦しみ、弱っているときに、慰めや勇気を与える強さというものの本質を、バッハの音楽は教えてくれる」 「行動も考え方も極端に抑制される今の状況において、大切なのは全体主義に流されぬよう、ひとりひとりが自分という『個』の在り方について丁寧に思考を続けること。自分がどういう人間か。どういう志向性があるのか。どういう芸術に感動するのか。バッハは、そうした自省の時間に必ず寄り添ってくれます」 鈴木氏のバッハ理解に異論はないが、聴き手・吉田氏の纏め方だろうか、バッハ・ファンとしてもちょっと恥ずかしいぐらい、ご時勢に引きつけ過ぎている感じが残る。そもそもバッハ音楽は、そんなに声高にならなければ伝わらないものではない。 【参考】→バッハのリズム[旧稿採録] [4/10最終]
by karansha
| 2020-04-08 22:37
| 編集長日記
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