■フェイスブックでの「7日間ブックカバー・チャレンジ」、総集編 |


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2020年 05月 05日
1週間前、中学・高校時代の同級生で現フェイスブック友達(ミュージシャン)から「7日間ブックカバー・チャレンジ」なるもののバトンが回って来た。 7日間ブックカバー・チャレンジとは読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿するというもの。 本についての説明なしに表紙だけの画像をアップして、そして毎日1人のInstagram Facebook友達を招待してこのチャレンジに参加していただくようお願いします。 というのがバトン受け渡しのルールらしい。 詳しいことはよく分からないけれど、「読書文化の普及に貢献するため」と言われれば、出版屋としては知らない顔をするわけにいかない。 翌日から七日間、毎日、選んだ本のカバーを掲げ、「本についての説明なしに」とはあるけれど何らか書くのは勝手だろうと少しコメントを添え、毎回別々のFB友達にバトンを回した。 ここで総集編として、七日間のブックカバー及び短いコメントを纏めておきたい。少し加筆したり、別なブログ記事を[参考]として掲げた。 昔流行った「不幸の手紙」ではないけれど、七日間毎日、自分の好きな本のカバーを掲げてアピールし、引き継いでくれそうな一人一人にバトンを回す(相手が引き継いででくれるかどうかは不問)──ただそれだけのことだが、その気楽さ、シンプルさ、そしてその広がりの可能性はなかなか楽しい。 近年、あまりチェックしていなかったFBへのポジティヴな意識も、少しだけ取り戻せたような気がしている。 * 7日間ブックカバー・チャレンジのバトン第1日目。 事務所には大好きな本といったものは持って来ていないので、取り急ぎ、仕事でも助けられている本を。 第2日目。 村上春樹ではやはりこれかな。 手持ちの本は薄汚れているけれど、1992年10月12日発行の第1刷。 これまで4回読んだかな。 「島本さん」の儀式──このことは私の大事なテーマ。 第3日目。 加藤典洋さんの『敗戦後論』1997年8月5日第1刷発行分。 3回読んでも、未だ読み解いた気がしない。 けれど、私の中に間違いなくここから始まったものがある。 第4日目。 内田洋子さんの『どうしようもないのに、好き──イタリア15の恋愛物語』(2014年9月30日)。 私のイタリア好きを決定づけてくれたエッセイスト・作家。 20冊近くある著書からどれを選んだらいいかと迷ったが、タイトル(『どうしようもないのに、好き』)がお洒落で大好きな本を。 第5日目。 内田樹さんの『他者と死者──ラカンによるレヴィナス』(2004年10月)。 自分が編集を手掛けた本で恐縮だけど、内田さんの著書の中でも(内容・装丁とも)ベスト3に入ると思う(現在は文春文庫にも)。 第6日目。 今風のブックカバーとしての面白みはほぼないけれど、新書中の新書と言っていい丸山真男の『日本の思想』(1961年第1刷)。 現今、でたらめな政治・行政がまかり通っているが、この国の中核部に「無責任」精神が居坐っていることを明らかにしたのが丸山政治学。 第7日目。 本書は、古今東西の「恋愛」に関わるディスクール(言述)を拾い集め、その断章群にタイトルを付しアルファベット順に排列したもの。 バルト自身の体験と思われるものの他に、ゲーテやハイネ、ニーチェ、プルースト、ブレヒトらの言葉が掲げられる。 恋愛というよりむしろ人生の書(孤島に行くなら私はこれを)。 例えば「嫉妬」の項。 嫉妬するわたしは四度苦しむ。 嫉妬に苦しみ、嫉妬している自分を責めて苦しみ、自分の嫉妬があの人を傷つけるのをおそれて苦しみ、嫉妬などという卑俗な気持に負けたことで苦しむのだ。 つまりは、自分が排除されたこと、自分が攻撃的になっていること、自分が狂っていること、自分が並みの人間であることを苦しむのである。 今回はカバー裏まで掲げよう。 ![]() ![]() 私は結局、ブックカバー自体の面白さにはとりあえず向かわず、(第1日目を除いて)これを機会に自分の好きな本、大事な本を提示した。 その多くは、時代の刻印を帯びている(六十数年生きていれば仕方がないだろう)。 この、人と人とがリアルに出会うことに自体が難しくなっていきそうな時代(そこでも恋愛は生まれるのか?)、「本」というものの存在の意味を改めて思う。 何かに、誰かに、憧れるといった気持ちなくして「本」の存在はないだろう。 [5/6最終]
by karansha
| 2020-05-05 22:08
| 編集長日記
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