■「化粧は感情を調節する装置、つまりマインドチェンジなんです」、そして週替わりの夕暮れ［7/25］

●７月23日

ちんけな「パンとサーカス＝人気取り」策の末路としての “放置ゴミ” の如き「スポーツの日」前日、それでもたまの気晴らしにと、糸島へ車を走らせた。

「伊都菜彩（いとさいさい）」（人出は半分程か）の後は、パラつき始めた中、「糸島手造りハム」工房へ。

ハムより裏庭がちょっと気になる。

以下、花の写真はすべて同工房で。

その後、蔵元「杉能舎（すぎのや）」に着いた頃、雨は本格的に。

観光客は、入れ替わりで数組。

蔵出し酒試飲担当の男性（ひょっとして社長かな？）は、「このところ観光バスが全く来ない」と。

２年前に来た時と同じく、「飲み比べ３本（各300ml）セット」を購う。

中でも「原酒」の濃厚でやや辛めの芳醇さは、ちょっと口に含んだだけで、「ああ、一番旨いのは、やっぱり日本酒だ」と思ってしまう。

「赤霧」（特にこの２年程で随分味が “変わった” ）も、どんなワインも、この一口では敵わない。

(ただこいつの問題は、恋と一緒で必ず “連れ＝つまみ” が要ること)

このところの「人を見たらウイルスと思え」的な状況下、女性たちは化粧をどうしているのか──。〈マスク時代 「お化粧」の意味は〉というインタビューで、資生堂のトップ・ヘアメイクアップアーティスト・鈴木節子氏が答えている。

　「フルメイクをしなくなっている気がします。軽めにして、すっぴんに近い状態で過ごす日もあります。（略）メイクの仕事は人に触れて、感じる仕事でもあります。率直にさみしいです。（略）　化粧は感情を調節する装置、つまりマインドチェンジなんです。時代や社会状況が変化しても変わらない化粧の役割として…（略）確かに命に直接かかわるものではありません。でも、心や気持ちに影響する日常品、そして必需品です。　身だしなみは生活そのもの、くらしのリズムを整えるのにも役立ちます。不安な気持ちを沈めることも、持っていきたい方向に気持ちを高めることも、できます。（略）　今後はメイクの世界でも選択肢がより増えて、小さい流行がたくさん生まれるでしょう。一人が『何十色』も、いや『百色』でも持てる時代です」。　　　　　　──鈴木節子〈マスク時代 「お化粧」の意味は〉「朝日新聞」６月13日
化粧について、こういうふうにきちんとした意見を聴くことはあまりない。近年、特に若い女性から「気分が上がる」という言葉を見聞きはしてきた。ともあれ、こうなれば、「化けている」などと揶揄したりせず、目下、眼や眉毛で決めている健気さだけでなく、女性たちがフルメイクに傾ける想いに改めて声援を送りたい。時代や社会状況が変化しても変わらない化粧の役割……そう、米国（トランプ）から爆買いさせられて（結局、どこまでも資本主義的な減価償却商品たる）戦力に税金をつぎ込むより、女性たちが普通に化粧や美容に勤しめる社会をきちんと構築することの方が、間違いなく健全で素敵だ。

●７月25日

いつもの事務所窓から。

雲の動きが活発だ。

その後、BOLTを飛ばして帰宅中、空の様子が気になって仕方ない。

夕焼け雲に月。

已むなく路側に停めて、カメラを向けたが……頭上は電線だらけ。でも、却って構図として面白くなったかも。