●3月2日天神・大通りの通りすがりに。●3月3日夕空に雲が泳ぎ。
●3月5日さて、これもどこでだったか……金網越しだ。●3月6日天神ビッグバン工事、真っ盛りの傍で。去年も写した、ある病院の外壁植栽。
心惹かれる色合い。
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「自殺予防公開講座」の一環で、認定NPO法人「抱樸(ほうぼく)」(北九州市)の奥田知志氏の講演「私たちは何を大切にしてきたか──コロナの時代を生きる」(福岡いのちの電話、朝日新聞厚生文化事業団主催)を聴きに行く。
一定期間の統計として、コロナによる死者数が一日平均21人、一方、自殺者数が57.3人。
自殺者のことにも、もっと眼を向けるべきでは、と。2016年7月26日、神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた大量殺人事件(
相模原障害者施設殺傷事件)のことに触れて。
もし加害者・植松聖に対し、非難して断罪し「生きていく資格がない」とするのなら、その時我々は、「確信犯」たる彼と同じ位相にいるのではないか、と。
●3月7日
昨年5月21日、85歳で亡くなられた画家・菊畑茂久馬さんのお宅を訪ねた。菊畑さん宅に伺うのは、2018年5月刊行の高見乾司氏『帰る旅─空想の森へ──地域アートの試みの中で』に帯文をいただきに参上して以来のこと。相談事を済ませると、ご子息の拓馬さんが「アトリエをご覧になりますか?」とのことだったので、大喜びで覗かせていただいた。アトリエ内の絵の設置や並びは、菊畑さんが旧作シリーズの上に下地を塗って「さあ、これから次の絵を」という状態のままとしているとのこと。
さすがにもう、200号ばかりの大作シリーズを構想されていたわけではなさそうだ。
ここには、菊畑さん生前なら決して立ち入れなかったであろう。
何だか、どこからか怒られそうな気がした。
読書家だった菊畑さんの書棚。
職人肌だった菊畑さんの几帳面さがよく表れている。
→「菊畑茂久馬回顧展」と大濠公園の向日葵[2011年8月29日]
→菊畑茂久馬氏との本づくり、その断片[2020年6月2日]