このところ好天続き。しばらく前からの娘との約束で、馬刀(まて)貝掘りをしようと県内東部・周防灘へ向かう。馬刀貝掘りは初めてだ。広く潮干狩りといえば、とっくに半世紀以上前、(北九州市発足以前で)小倉市に住んでいた頃、父は休日に何度か私たちを南部の海岸に連れて行ってくれた。一番印象深かったのは新田原(しんでんばる/行橋市)で、干潮時には海岸縁から潮の退いた沖まで1キロ以上歩いたのではないか。漁協関係者が集金に来ることもなかったし、銘々がバケツ一杯の浅蜊貝を持ち帰ったのは言うまでもない。![■巣穴から馬刀貝が飛び出してきて──週替わりの夕暮れ[4/11]_d0190217_21262166.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/202104/11/17/d0190217_21262166.jpg)
今日は、苅田(かんだ)町の白石海岸。
無料駐車場から貝の棲む浜まで、防波堤傍を約1キロ歩く。
正面に、行橋・京築地域の歴史では馴染みの深い蓑島(みのしま)が見える。
その手前でおよそ2時間程、馬刀貝掘りに熱中した。
この時期、実際に貝掘りができるのかどうかという懸念もあったことから準備に不足があったが、馬刀貝掘りには平鍬(できたら横広タイプ)と大量の塩が必須(!)だということを痛感した。
塩を振り込まれた巣穴から堪らず頸(足?)を出す馬刀貝との駆け引き(?)は実にスリリングだ。
干潮時にはやはり潮が数百メートル退いていた。帰りがけに見ると、同好者が──かつての中学校50人教室・10クラス分が校庭に集まったとして、というイメージで言えば──500人程度は居ただろうか。ともあれ、ここでのこれは、「感染防止」とかで規制されるほどの人口密度では決してない。それは、何かどこか誰かの怠慢と権柄ずくの性(さが)が齎(もたら)しているものではないか。
今日も、穏やかな夕暮れを、穏やかに受け入れておきたい。近所の小公園にて。