■落果ニ題、いや転落三題……そして週替わりの夕暮れ［9/4-5］

●９月４日なかなか尖った風情が好ましい雲。事務所ビルより。●９月５日
朝、思い立って、ドライブがてら果物を買いに「三連水車の里あさくら」に行くことに。入場制限があり20分程待って施設内に入ったが、「フルーツの里」と謳っているだけあって果物が豊富。芝生広場の奥には三連水車の実物大モニュメントが。帰宅し、夕方、西ノ堤池へウォーキングに。あちこちでツクツクボウシが逝く夏を惜しんでいる。池畔植え込みの中に夏蜜柑が一つ。傍の土手上の民家庭から転落した模様。おまえ、ほんのもう少しだったね。いや、打ち捨てられたのか……。

それで思い出したのが、我が家のニューサマーのこと。

今年は花付きが良くて実の数に期待したのだが、やはり雨や風で散り落ちるもの多く、現在青い実が10個程。ところが、ここのところ青いまま幾つか脱落し、つい二、三日前も見掛けたばかり。明朝、写真に撮り、並べてみたい。
──という次第で、今朝（翌日）撮ったニューサマー夭折落果の姿。改めて、ぶら下がっているのをザッと数えると20個程。同じ枝に数個という競争の激しい所もあり、明春の成熟を迎えるのはどれほどか。ちなみに、二十代半ばまでニューサマー・オレンジ（別名：日向夏）なる柑橘類を知らなかった私に、自家の庭に植わっている樹から捥いできて教えてくれたのは、当時、能古島にお住まいだった高田茂廣氏（小学校教師、筑前海事史研究者）であった。能古島は作家の檀一雄が晩年に住んだ島であり、高田先生は隣家である檀邸の鍵を預かっていた時期もあり、その「最後の隣人」とも言われていることを喜んでおられた。基本ものぐさだった高田先生だが、ニューサマーだけは手ずからナイフを取り、「外側の黄色い皮だけ薄く剥き、中の白い皮が付いたまま食べること」と出してくれた。そのレモンイエローの果肉の爽やかさは格別だった。高田先生宅には確か２本の大きなニューサマーの樹があり、肥料もほとんどやっていないということだったが、春先の熟果鈴生り状態を何年も見てきた私は、小さくても庭のある家に住むことになったら真っ先にニューサマーを植えようと思った。【参考】　→高田茂廣先生遺稿・追悼文集刊行会［2011.8.31］　→海と歴史と子どもたちと──高田茂廣先生遺稿・追悼文集［2012.4.6］
左手、油山。
微雨が去って薄曇りのまま……実に何でもない夕暮れ。まずは歩ければ、どんな夕焼けでも。

ス　筋の悪い延命策が裏目で

ガ　頑強に見えた政権が崩壊

シ　新型コロナに打ち勝てず

ュ　由々しき感染爆発のなか

シ　支持率が低下し、もはや

ョ　与党の選挙の邪魔だ、と

ウ　打ち捨てられ、万事休す

　　　×　　×

チ　ちゃんと説明せぬ姿勢や

カ　官僚を「人事」で牛耳る

ラ　乱暴な政治は前任者譲り

ツ　ついに臨時国会も開かず

キ　緊急事態の宣言中なのに

タ　立ち話だけで背を向けた

　　　　　──「朝日新聞」素粒子／９月４日夕刊

「与党の選挙の邪魔だ、と／打ち捨てられ」が実に生々しくて可笑しい。

「ちゃんと説明せぬ姿勢や／官僚を「人事」で牛耳る／乱暴な政治は前任者譲り」とあるが、そもそも官房長官時代、安倍とは一蓮托生、むしろ菅が取り仕切ってきたのではないか。