■金沢・富山への小旅行②──雨晴海岸で福永武彦『海市』を想う |











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2022年 11月 23日
●11月13日 雨晴海岸〜富山市・中央通り〜ガラス美術館〜金沢市
とりわけ、このところ面倒なビニール手袋を着用させられたりもするが、朝食バイキングは旅の楽しみとして欠かせない。 食事中、ふと見上げると、ビルの谷間にうっすら朝の雲が。
ホテルの部屋から眺める朝の金沢。 良い天気とは言えないが、どことなく軽やかで悠々たる雲の大きさ。 雨の予兆がする。 ![]() ![]() ![]() 二十歳頃に愛読していたのは福永武彦だった。その代表作が『海市』(1968年)。 もう粗筋もほとんど覚えていないけれど、何故かヒロイン名が「氷見子」だったような記憶があり、帰宅後に調べてみると、氷見子ではなく「安見子(やすみこ)」であった。 そして、物語の舞台は北陸ではなく伊豆。 長い間、私が単純に間違って思い込んできただけのようだが、「海市」という言葉が、同書献辞に 「海上蜃気、時結楼台、名海市」(三斉紀略) と引かれているように「海の上の蜃気楼」を指すのだとして、それは──地形や気象条件が関わるのだろう──富山湾にこそ頻繁に現れるものであるらしい。 そういえば、『海市』という作品のモチーフは富山湾上の蜃気楼からヒントを得た、などという福永の文章を、これもまた朧げだが読んだ記憶がある。 ともあれ、この地に立って漸く、ここが半世紀前の愛読書に大いに関わりがあることに思い至ったという次第。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() この車両の他にモダンな電車も走っていた。 建物自体からしてガラス・ムード満々(隈研吾設計)。 ![]() さて、何故、ガラス美術館なのか──。 売薬で知られる富山では、明治以降、薬のガラス瓶工場が相次いで操業を始めたということから、現在の“富山市ガラスの街づくり”にまで繋がっているようだ。 同じ建物内に富山市立図書館が入居していて、ガラス越しだが繋がっているように見える。 エスカレーターを幾度も乗り換えて、上へ、上へと昇っていく。 これがガラスで? といった精巧さだけでなく、オブジェの本道を行くような世界のアーティストの作品群には圧倒された。 撮影が許されたのは、下に掲げるような常設展部分。 ![]() エッジのきいたガラス作品を観た後、中央通りに戻る。 ショーウインドの中の書道作品に気持ちが和む。 アーケード商店街の一郭が、歯が抜けたというか後退したような様相を呈していた。 これは土蔵か、人の住まいか。 金沢に戻る。 夜の金沢駅。 [11/27最終]
by karansha
| 2022-11-23 18:36
| 編集長日記
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