■新春大阪一泊行――「通天閣」問題と日欧版画(ロートレック、ミュシャ/写楽、北斎)の旅 |















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2023年 01月 15日
![]() 博多を出発、15分でもう小倉。 ![]() ![]() 「ロートレックとミュシャ:パリ時代の10年」展が、ちょうど翌9日までだった。 ![]() ![]() これなら誰でもロートレックの作品だと分かる。 挿絵画家からスタートした二人は、グラフィックデザイナーの走りと見なされているようだ。 これだけはタイトルを覚えて帰った。 ミュシャの「黄道十二宮」(1896年)、これが一番人気のようだった。 ![]() ちょっと悩ましい女性像も。 ![]() ロートレックは線が実に良い。 言うまでもなく、ミュシャはデザイン的だし、女性像が良い。 観覧中、ミュシャ描くところの「女性の横顔がいい」という声を漏れ聞く。 ロートレックはアルコール飲料の宣伝ポスターも多く手掛けている。 私が見過ごすことのできないバッハの「ヨハネ受難曲」を題材にした宗教劇のポスター。 ![]() ![]() ![]() 土佐堀川。 都心部に中之島周辺のゆったりとして文化的な環境を維持しているところに、大阪という商業都市の懐の深さを感じる。 かつて、幕末福岡の歌人大隈言道(おおくまことみち)も、当時、出版の盛んな大坂に上り、生前唯一の歌集『草径集』を上梓した。 さて、大阪での積み残し課題の一つは、「お好み焼き」。 待ち時間の短そうな店を狙ったが、結局1時間かけて大阪風お好み焼きにありつく。 感想としては、たまたま行った店の問題かも知れないが、これなら「どんどん亭」と大差ないかも。 一旦、ホテルに戻って休憩。 眺望は利くが、西向きの部屋でなかったことが私としては少し悔やまれる。 鶴橋駅の夕暮れ。 ![]() そして、積み残し課題の筆頭が「通天閣」だった。 JR新今宮駅からすぐのはずだが、はて、20分程歩いても行き着かない。 どうやら私たちの頭の中には「ともかく大通りを進めば、あの通天閣のことだから、すぐに見えるはずだ」という思い込みがあったように思う。 私はそもそも所持しない(流行を追うのが嫌いなので!?)が、妻が使うスマホのGoogleマップも、「東へ進む」とアナウンスされて、では「東はどっちだ」となってしまい、これなら却って最初からアナログ地図に従っていればよかった、という事態に陥ることがよくある。 (いつも今、自分の居る地点からの方位と〔いざという場合に我が身を守るための〕遮蔽物の有無を意識していたという歩兵を見習いたい) 四つ角に立って地図を見ていると、「何かお困りですか?」と40歳代と思しき大柄な男性がニッコリとしながら近づいて来る。 一瞬、かつて韓国釜山でこういう場面があったような気がしたが、大阪でのこの親切ぶりというのが(ここまでの経緯を踏まえて)意外だったこともありやや警戒、けれど相手の笑顔には作り物ムードが全く感じられなかった。 「なーんだ、通天閣ならすぐです。見える場所まで案内しますよ」と彼。 それに、「えーっ? 大阪の人は皆さん、親切ですよ」と。 福岡からと私が言うと、「えっ、私も18歳までは大牟田に居ました」と大喜び。 今は西宮市に自宅を構え、大阪近辺に単身赴任中だと。 それからお互い話に夢中になってしまい――さらに相手は、少々聞こし召してきた後のようだった――、「すぐですよ」という通天閣には道を間違い戻ったりもして、後で確認するとほんの周囲をウロウロしたようだった。 やはり福岡より日が沈むのが早く、新世界に着いた時はもうとっぷり暮れていた。 親切な彼(以降、通天閣さん)とは通天閣が夕闇に浮かぶ場所でも15分程は立ち話をし、名残を惜しみつつ最後は名刺交換をして別れた。 出会うべくして出会った人とは、きっとまた会える。 独りで時間を持て余していたので、外国人観光客でも居たら話しかけてみようかと思っていました、と通天閣さんは言っていた。 この人恋しさぶりは通天閣をめぐるロケーションに何だかぴったりだった。 人間っていいな、とすらちょっと思ってしまうそのフランクさが、とても懐かしいものに感じられたのは何故だったろうか。 ![]() ホテルの窓から大阪駅前通りを見る。 月の光っている部分の面積率を輝面率(つまり満月率か)と言うようだが、この晩は98.1%だったとか。 ●1月9日 現地に行く直前か現地で初めてガイドブックを開く(やむを得ない)習慣の私が、この日の朝、「大阪浮世絵美術館」なる施設があることを知る。 ちょうど、写楽の「大首絵」2点と北斎の浮世絵原画が展示されているとのことで、この日午前中2時間の行動が確定。 行き当たりばったりだけれど、人生そんなもんで宜しいのでは。 ![]() それほど大掛かりな施設は期待していなかったが、ルーペを貸してくれて、拡大して見てみないと分からない浮世絵の鑑賞方法の一つを教えてくれるなど、なかなかためになった。 葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」。 北斎といわず、浮世絵そのものの代表作とも言える作品。 迫力満点、ゴッホ他西欧の画家が競って学んだという事態が理解できる。 同じく「東海道五拾三次 蒲原 夜之雪」。 私はこの森閑さの方が好きだ。 ![]() さて、問題の昼間の通天閣に。 橋脚下はこんなふうになっている。 エッフェル塔とはちと違うね。 博多駅ではイルミネーションに迎えられて。 ![]() [2/3最終]
by karansha
| 2023-01-15 22:43
| 編集長日記
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