■高見乾司氏、石瀧豊美氏…70代もまだまだ頑張っているのだ、そして週替わりの夕暮れ[2023.9.21-24] |
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2023年 09月 24日
●9月21日 いつもの事務所入居ビルより。
もう30年前かの初対面の際、「由布院空想の森美術館」玄関前での立ち話で、「湯布院で美術やアートに触れようとたくさん押し掛けて来るけれど、例えば(足許の小さな花を指差して)ここに来てこの花を見ようとしない」という言葉を聴いた時のままの渋い風貌だ。 マリンメッセの外は、埋立て地だろう沖浜町。 ●9月23日 小倉にて我が母校の同期会が開かれた。 会場ホテルの対岸の光景。 二次会が終わり外へ出ても、まだこの明るさ。 何を目がけているのか。 ●9月24日 なんとなく秋めいてきた。 福岡県立図書館にて福岡地方史研究会の総会が行われた。 総会記念講演は、会長の石瀧豊美氏自身による「近著『頭山満・未完の昭和史』の裏話」。 →花乱社HP http://karansha.com/touyamamituru.html 後日、当日出席の会員浦辺登氏(作家・書評家)より講演の感想文をお送りいただいた。 ここに掲げさせていただこう。 石瀧豊美氏の「近著『頭山満・未完の昭和史』の裏話」の講演を聴いて 令和5年(2023)9月24日(日)、福岡県立図書館研修室で石瀧豊美氏の講演を聴いた。これは、福岡地方史研究会総会の恒例だが、今回、会長を務める石瀧氏が『頭山満・未完の昭和史』を刊行したばかりということで、執筆裏話としての話だった。 石瀧氏には、既刊の『玄洋社・封印された実像』など、玄洋社関連の著作が多い。というのも、氏の母方の先祖に「玄洋社生みの親・育ての母」とも呼ばれる高場乱(たかばおさむ)がいるからだ。氏には『暗河(くらごう)』という雑誌に1977年に寄稿した「高場乱小伝」という研究レポートがある。精密な調査の末の一文だが、『暗河』は石牟礼道子、渡辺京二などが熊本で発行していた同人誌。しかしながら、早くから東京を中心とする文壇の人々に支持されていた。小説家の安岡章太郎(1920~2013)も石瀧氏の「高場乱小伝」を評価していたという。 歴史という学問の世界では、学閥や師弟関係が色濃く反映される。在野の研究者は色に染まらない自由な研究、執筆が可能。石瀧氏もその在野の研究者である。様々な証拠を集めて執筆し、発表するが、中央の歴史学界は不思議に「地方史」を信憑性に欠けるものとする。いかに、新聞、雑誌、写真などの証拠が揃っていても、評価の対象にすらしない。更には、明らかに参考文献として石瀧氏の著作から引用した事実でも、研究者は巻末の参考文献に(地方で発表したものとして)記載しない。 石瀧氏は半世紀近く、玄洋社の研究を続けているが、玄洋社イコール頭山満だけで玄洋社を語ることの恐ろしさを口にする。頭山満は玄洋社の一員であって、玄洋社という組織の全てではないからだ。しかしながら、今回、石瀧氏があえて頭山満の名前を新刊に付したのは、近現代史の研究者が頭山満を通してでしか玄洋社を評価しないことへの反発でもある。それも、正しい評価ではなく、古式然とした過去の評論家の説から現代の研究者が抜け出せていないからだ。その事々は、石瀧氏の新刊に研究者の実名を挙げて指摘されている。この点は、いかに、日本の歴史学界が権威に縛られているかの証拠であり、師を乗り越え、新しい説を述べてこその学問が、どれほど遅滞しているかを示すことにもなろうかと考える。 地方史は我田引水、我が町自慢という先入観を中央の研究者たちは抱いているのではないか。中央の歴史を補完する立場が地方史であると石瀧氏は主張する。とりわけ、玄洋社については、福岡という地方都市に誕生しながら、日本、アジアにまで展開した特殊な団体と石瀧氏は主張する。 近年、壊れたテープレコーダーの如く、同じテーマでの歴史認識が続くのも、研究者が地方史に着目していないからと筆者も考えていた。それだけに、石瀧氏の論には納得できるものがあった。 令和5年(2023)9月25日:浦辺登 *
by karansha
| 2023-09-24 22:41
| 編集長日記
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