ほぼ二十日振りの夕暮れウォーキング。西ノ堤池へ行く道すがらも、雲の転変に期待を抱いてしまう。
つい乙女に視線が行ってしまう如くに紅に気を取られて……。
空を見上げれば夕空に紅い差し色――と言いかけた途端、「差し色」という言葉自体を知ったのもそれほど昔ではなかったようで……ポイント・カラーと言ってしまえば分かったような気になるが……。差し色――それは秘めたる恋の如きものか。いや、それは真っ赤な誤認識か。ちなみに、手許の『岩波国語辞典』1982年10月25日・第3版第4刷には見出し語に揚がっていない。
はて、虫(コオロギ)の音が聴こえないが……もうとっくにそんな季節だったか。

とっぷり暮れて。

●11月8日
事務所入居ビルから。